私が合気道を始めた時は、
確かに力の強い人の集まりで、
とても女性や高齢者が出来るものではありませんでした。
でも、今は女性や高齢者、
障がい者も合気道が出来ると思っています。
身体が麻痺している方でも、合気道は出来ます。
意思があるので、
障がい者の人がどのように動こうとしているのか、
皮膚で感じ取り、思っているように受けが取れれば、
合気道は上達します。
障がい者の方も受けもお互い思いやって、
合気道が出来れば楽しいですね(^^♪
ちなみに塩田合気道のトルコのイズミール、
ロシアのモスクワで教えている方も障がい者に合気道を教えています。
父も教えに行きました。
トルコの支部の合気道の演武です。
36秒から登場する男の子は、
重度な障がいを持っていますが、
合気道が大好きで、
毎日練習をしています。
残念ながら亡くなってしまいましたが、
合気道が生きがいだったようです。
AİKİDO ENGEL TANIMIYOR TAKIMI BULGARİSTAN GÖSTERİSİ
私は、ずっと、疑問でした。
「合気道って、女性も高齢者も出来るって聞いたけど、
実際は出来ないじゃん!」って思っていました。
でも合気道を学んでいくにつれ、
ようやく、だから合気道は誰でも出来るのかと
理解できるようになりました。
そう思って、障がい者や高齢者に教えたいなって思っていたら、
やはり実現するもんですね。
会員さんの紹介で、高齢者施設で教えることになりました。
「早く、おじいちゃん、おばあちゃんの手を触れて意思を感じたい」
教えたいというより、自分の合気道の腕をもっと磨きたいという
思いが強かったです。
実際施設に行っての感想は、
おじいちゃん、おばあちゃんも
合気道を知らない人が多いんだなってこと。
ご高齢者の方でさえ、
「合気道は戦うんでしょ?」
「合気道してるのに身体小さいんだね?」
「合気道と空手ってどっちが強いんだい?」
やっぱり、そう思われているんですね。
少しでも、合気道に対する考えが代わってくれたら良いなと
思い指導しました。
おじいちゃん・おばあちゃんたちは、
・有酸素運動
・体幹が鍛えられる
・技を覚えて認知症予防
という目的で来られていますが、
それでも良いのです。
私は、指導しているときに、
「相手の細胞を痛めるな!」という発言をします。
やはり塩田家が運営する道場なので、
海外からの合気道経験者や、
格闘技経験者が日本の観光と同時に、
合気道の体験に来ます。
すごい身体が大きいし、力も強いです。
そういう人たちに技を掛ける時も、
おじいちゃん、おばあちゃんに技を掛ける時も
することは一緒です。
相手の細胞を痛めないように、
優しく触れること。
先日、ロシア人から質問(通訳を介して)で、
「そんなリラックスした状態で技を掛けたら、
逃げられてしまうではないか」と。
受けてみないと分からないと思いますが、
合気道の技は、相手に反発心を起こさず制すこと。
それは、力で制するからではなく、
反発心を起こしても意味がないと思わせるほど、
優しい姿勢で制すからです。
この技で相手の肘あたりに触れているのは、
自分の二頭筋や、三頭筋あたりの腕です。
ここに力があったら、相手は反発心で起き上がろうとします。
しかし、腕には力がなく、優しい腕なんです。
起き上がろうとする力を無力化するのは、
思いやりなんです(^^♪
やはり、障害者や高齢者の方と合気道をすると、
このような優しさ・思いやりが必要となりますし、
合気道の上達に欠かせないことなので、
こういう機会を増やして、
もっともっと合気道が上達したいです。