塩田剛三の合気道には、
基本動作が6つありますよね。
今回は、その基本動作の1つ、
体の変更(一)つまり回転について!
他の流派では転換と言いますね!
下記動画の動きです。
前の足のつま先を軸に回転し、
相手に技を極める最短の角度(95度くらい)回転します。
回転した後は、後ろに体重が行くことはなく、
常に前足にあると良いです。
体重が後ろにいっていないか、
確認する方法は、
回転した後に、
前足のつま先より前に膝が出ていると、
しっかり体重が前にかかっていると言えます。
ぜひ、確かめてみてくださいね(^^♪
当たり前ですが、
回転運動は合気道の中で大部分を占めます。
これが出来ないと何もできません(笑)
回転している最中も、頭のてっぺんから、
尾てい骨までの軸が垂直に保てていると
技も決まってきます。
これが中心力です。
以下、塩田剛三が、
合気道の基本「回転」について述べた文章です。
合気道の動きは、直線的な運動はほとんどなく、
円運動です。
これは今まで述べてきたように、
力の衝突、力の揉み合いは一切しない。
相手の力が十分流れるように誘導しながら、
それが延び切って、
無力化した瞬間をとらえ、
技をほどこすのが、
合気道の基本ですから、相手の力を流し、
しかも自分の体が相手の近くにあって、
すぐ技がかけられるようにするには、
自分が円運動を描いて体を捌くのが、
最も無駄が少なく、効率的で、合理的であることは、
すぐお分かりになると思います。
回転は難しいんですよ。
回転している間に軸がぶれてしまいますから。
軸がぶれないと、
大きな力を相手に伝えることが出来ます。
自分が円の軌跡を描いて動くわけです。
コマが回る場合、コマは中央も周辺も回っています。
合気道でも、自分が円運動を描くとき
相手をもその運動に誘導します。
時には相手を中央に、
自分がその外周にあって円運動を行い、
時には自分が中央にあって、
相手を外周に置き、
円運動を行うことがあります。
この円運動は平面的ばかりでなく、
上下の方向にも行うこともあり、
また球面をすべるように
相手を導くこともあります。
回転と上下運動を混ぜて、
相手をうつぶせにするのが合気道の基本です。
螺旋を描くように相手を崩します。
【7級】正面打ち一か条抑え(二) Shomen Uchi Ikkajo Osae 2
いずれにしても、相手の力を流すには
円運動が最も効率的であるばかりでなく、
円運動は直線的な動きと異なり、
動きを止めることなく方
向を自由に変えることができ、
螺旋を描くこともできるので
可動の求心力、遠心力をも巧みに利用し、
相手の体勢を崩して技をかけ、
また円運動の永続性、
可変性を利用して、
無理なく連続技が行えるのも合気道の大きな利点です。
相手が攻撃してきたのを、
基本は、回転して流して、
そこからいろいろな技に変化していきます。
例えば、下の技は
回転して、肘締➡小手返しと
いくらでもバリエーションが出来ます。
以上簡単ながら、挙げた七つの基本は、
合気道の精髄、いわば極意に相当するものと言えましょう。
この七つの基本を完全に身につけ、
これらが瞬時にして、
無意識のうちに技に出れば、
もう相当の達人と言ってよいでしょう。
7つの基本の復習。
達人になるための秘訣は、
下記、7つが無意識で出来るように、
努力してくこと。
1、素直な心
2、動中に静を持す
3、対すれば相和す
4、体の重心
5、タイミング
6、呼吸力と集中力
それと、今述べている円運動になります。
しかし、合気道の道をきわめるには
一生研究と修行を積む覚悟と実践が必要です。
慢心したときは技は退歩するときです。
そう言う私自身もまだ修行中です。
真の合気道の指導者の数は
まだ微々たるものと言えるだけに、
若い方たちが、一人でも多く
この深遠にして汲めども尽きない
神秘的でしかも合理的な武道に志をたて、
真の合気道を連綿として世に伝え、
世界に広めることを
私は願ってやみません。
塩田剛三著「合気道人生」
合気道をしていると、
8年前に聞いたことが、
ようやく今になって、
理解できるようになったりします。
頭の中で理解しているうちは、
それは本当の意味で理解しているとは言えないのです。
しっかり、自分の身体で感じ取り、
技で実現できたら、
ようやく意味が分かってきます。
週6日指導をしていますが、
合気道は神秘的で不思議なことが多いので、
毎日のように発見があって面白いです(^^♪
それは、新しい初心者の方に指導をしている時に、
気付かされることも多いです。
いろいろと技のテクニックを伝えたりするけども、
そんなことは重要ではない。
相手に対して「何もしないこと」が正解だったりします。
合気道の答えはすでに皆さんが持っていて、
新しく外から探したり、作ったりするものではないと思います。