塩田 将大 Aiki Peace Seeker -合気道家-

★塩田剛三の孫が伝える【心】を豊かにする合気道★

護身術として合気道は使えるのか?

 

 

合気道は護身術として使えるの?

という質問がよくある。

 

結論、使える。

 

私の経歴をいうと

警視庁と一緒に合気道を稽古し、

教えてきた。

 

※私がいた合気道の本部道場では、

 警視庁から武道に長けた

 10名程度の若者が

 派遣されてきて、

 1年間、勤務時間ずっと

 合気道をするというプログラムがある。

 

 

実践即応技という稽古で、

本気で襲われたことを想定し、

どう対処するかの訓練もする。

 

だからこそ、実践の厳しさを

知っている。

 

腕に力を込めた大きな相手に、

5年そこら稽古してきた合気道家では、

太刀打ちできない。

そんな甘くない。

 

初めて、そういった相手を崩せるようためには、

刃物を持った相手に対しても、

深い落ち着きを持って対応しなくてはならない。

 

合気道で、その深い落ち着きを手に入れることは出来るが、

相当鍛錬しないと厳しい。

 

では、なぜ合気道は護身術として使えるのか。

 

これは、合気道に限らず、空手、柔道、剣道など、

他の武道にも言えることだが、

襲われない姿勢・オーラ(雰囲気)を創ることができるらだ。

 

?どういうこと?

 

合気道の道場を経営していると、

護身術を身につけたいという方も多くいる。

 

実際に、日常生活で

襲われてしまったことがある女性もいる。

 

もちろん、例外もあるが、

たいてい、おどおどしていたり、

優しい性格の持ち主だ。

 

そういう方は、合気道でどうやって

護身の術を身につけるのか。

 

一言でいうと

自分に自信をつけることが大事。

 

合気道をして、

・大きな声を出す

・相手と触れ、実際に技を掛け相手を崩す

・技を受け、痛い思いをする

 

合気道や武道を始めた人が、

一番最初にすることだが、

これが最初の護身の術である。

 

自分に自信が付き、

後姿だけを見ても、

堂々した姿勢となる。

 

この姿勢が隙のない印象を与え、

襲われにくい人になるのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

塩田剛三先生は70歳超えても強かった!!!

 

 

塩田剛三先生の生きてきた時代は、

物騒な世の中で、

よく道場破りが来ていたそうだ。

 

特に、合気道という得体の知れない武道に、

不信感を持つ別の格闘・武道家は、

すごく多かった模様。

 

ただ、平成の年になっても、

剛三先生のところに道場破り?というか、

強さを証明するために立ち向かった方がいる。

 

皆さんもYouTube動画で見たことがあるかもしれない

合気道家をボコボコにしている

総合格闘家の岩倉豪さんがいます。

 

※この動画は好きではないので、

 ここには載せません。調べたい人は自分で調べてください。

 

 

岩倉豪さんのwikipedia引用:

22歳時、強さを探求する過程で、合気道塩田剛三セミナーに参加。

本気で殴りかかった勢いを利用されて飛ばされる。

そのまま受け身の取れない角度で落とされて左肩を外されることになる。

後の柳龍拳との戦いで有名になったため、

岩倉は古武術合気道に批判的と思われがちだが、

古武術の本物と偽者は全然違う。塩田先生は本当に強かった」

あれは超能力でもやらせでもなく、人体の構造を理解した本当の技術だ」と

語っており、塩田のことは全面的に認めている。

 

 

1970年生まれの岩倉豪さんが、22際の時、

つまり剛三先生は75歳、亡くなる3年前の話。

 

年齢差50歳以上!

 

合気道は、年齢を重ねるごとに強くなる。

肉体は衰えるが、呼吸力が強くなるからとのこと。

※呼吸力に関しては、別のブログで議論しましょう。

 

祖父・塩田剛三先生はこういう言葉も残している。

合気道は実践で使われることは私が最後でよい。

これからは和合の道として、皆さんのお役に立てれば良い】

 

祖父は、合気道を実践で使うことをもう望んでいない。

 

追記:

岩倉さんのお話で、生の声が聴ける動画があった。

https://chuun.ctv.co.jp/press/14002/

 

塩田剛三先生のことを「インチキ」だと思っていた

岩倉さんは、「君の得意なもので殴ってきなさい」と剛三先生に言われ

当時岩倉さんが得意としていた

ボクシングで思いっきり殴っていった。

 

その瞬間、何をされたか、わからないまま、

宙を舞い、肩は脱臼。

 

さらに、塩田剛三先生は岩倉さんの肩の骨をはめて帯で固定し、

「3日間こうしておきなさい。そしたら治るから」と言い、

その通りに脱臼が治ったとのこと。

 

 

祖父・塩田剛三について

 

※この記事は、昔別のブログで書いたものを変更したものです。

 

 

塩田剛三先生について何か覚えていますか?」

という質問をよく受けます。

 

私から見た祖父は、

よく笑って、よく褒めてくれる人

という優しいイメージです。

 

祖父は私が6歳の時に亡くなりました。

隣に住んでいたので、

祖父母に会いに、

(というか、祖母からお菓子をもらいに)

毎日のように訪問していました。

 

祖父は言葉数は多い方ではないと思いますが、

笑って出迎えてくれたことを

覚えています。

※笑ってというのは、小さい頃の僕の印象で、

 実際は笑ってはいなく、厳格な表情だったらしい。

 私の兄二人は、祖父が怖くて、

 隣に住んでいるのにも関わらず、

 全然通いませんでした。(祖母の証言)

 

ある時、祖父母の家で遊んでいると、

祖父が私の両足を見て、

「脚の隙間がなくて良い、合気道に向いている」と褒めてくれました。

 

言っている意味がよく分かりませんでした。

当時の私も今の私も他の人よりO脚で、

コンプレックスなほど

両足の間に隙間はあった方だからです。

 

滅多に褒めることのない剛三先生が、

この時私を褒めたので、

当時を見ていた伯父さん(剛三先生の息子・長男)は

すごく驚いたみたいです。

 

今、私は剛三先生の動画を、

毎日のように見ています。

 

黒帯会の稽古では、

特に亡くなる直前の稽古では、

生徒たちの足を見ていました。

 

道着を着ている上からでも、

どこが力んでいるか分かるらしく、

そこを剛三先生が触れるだけで、

生徒さんたちも技が効くようになります。

 

そんな、剛三先生が足を褒めてくれたのは、

今でも誇りですし、

それを信じて今まで頑張ってきました。

 

剛三先生の合気道は、

合気道を学べば、学ぶほど、

すごさが分かります。

 

1度でも良いから、

剛三先生の手を握り、

技を掛けてもらいたかったです。

 

 

 

 

合気道は細胞単位で優しく

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細胞を決して傷めない

 

 

 

ふざけたような題名に思えるが、

よく、稽古中に伝えていることだ。

 

どうしても技をかける時に、相手を強く握り、強引に崩そうとする光景を見る。

 

しかし、相手を強く握っては、

全ての技が効かない。

 

相手が嫌がるような技は、合気道ではない。

相手を優しく包み込むように持ち、

細胞を痛めないように、

持つことが重要だ。

 

相手がやり返そうとか、

反発するような技があったら、

合気道の【相手を生かす】という、

極意に反する。

 

新しい人はもちろん、

黒帯の人もエゴが働き、

相手を動かそうと、

より力を入れてしまう。

 

誰でも力は入る。

 

確かに力を入れることで、

力を抜くことが出来るようになるので、

誰でも辿る道であるが、

 

ただ、そこでもっと力をつけて

相手を制そうとは思わず、

 

もっと優しくならなくては!と

反省し、仲良く稽古してほしい。

 

 

 

なぜ、合気道は相手を崩せるのか

 

 

 

 

合気道の開祖・植芝盛平先生は153cm

合気道の神様・塩田剛三先生は154cm

 

この小柄な先生が、

なぜ、2m近くの大男も崩すことが出来るのか。

 

一言で言うと、

相手の1点に自分の全体重を、

伝えることが出来るからである。

塩田剛三先生は、

1点に集中させる力を

集中力という。

 

その集中力を実現させるには

安定した足腰と、

力みのない身体。

 

この力みのない体を作るのは、

非常に難しい。

 

もちろん、ただ力を抜くだけでは出来ない。

相手を常に考え、

極端な話、相手を自分の子どものように、

愛することで、力みが抜けてくる。

 

相手を受け入れる、愛する、思いやる。

そう思いながら、稽古をし、

いつか潜在的に思うことが出来る様になれば、

相手を崩すことが出来る。

 

道のりは長い。

 

 

稽古の姿勢

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先生の一挙手一投足しっかり見る


先生の技を

 

見て、

真似して、

反省して、

を繰り返し

 

悟る

 

その悟ったことは、

正解ではない。

 

なので、次の稽古でも、

今まで覚えたことを忘れ、

白紙の状態で、

 

見て

真似して、

反省して、

悟る

 

この繰り返し。

 

 

先生の説明を

頭で理解しても、

それは本当の意味で理解していない。

 

潜在的に心で理解し、

身体と一致した時に初めて、

腑に落ちるのだ。

 

例えば、

足の親指に力を入れる

 

ということを、

先生に繰り返し言われ、

頭で理解していたとしても、

身体が理解し、

技に活かされなければ、

それは理解したことにならない。

 

頭では理解するのが、

簡単なことでも、

身体で理解するのに、

何年もかかる。

 

5年前に先生に言われたことが、

やっと今になって、

意味が分かる。

 

それほど、合気道は、

難しいものなので、

常に真摯に謙虚に素直に、

学び続けることが大事。

合気道で身につくコミュニケーション能力

 

 

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相手を理解するためには、相手に触れること!

合気道で何が身につくのだろうか。

 

もちろん、合気道で身につくことは、

身を守る術や、ダイエット、健康、

集中力、礼儀など、いろいろあるが、

その中の1つにコミュニケーション能力がある。

 

コミュニケーション能力=相手と意思疎通を図ることが上手なこと。

合気道をすれば、多くの人と意思疎通を図ることが上手くなる。

 

理由①・・・会話ではなく、相手と触れることで意思疎通を図るから

 

合気道では、稽古中は会話をしない。

相手の考えていることを感じ取るのは、

すべてその触れている手だ。

 

触れている手で、相手がどう動こうとしているかを、

純粋に感じ取り、相手の考えている通り、

動かなくてはいけない。

 

口で伝えるコミュニケーションでは、

どうしても思っていたことが伝えられなかったり、

打ち解けていない相手には、本音で伝えられない。

 

しかし、合気道では、初めて組む相手でも、

意思疎通を図るし、積極的に相手を理解しようと努めないと、

良い稽古はできないのだ。

 

 

理由②・・・年齢、性別、職業、国籍全く違う人と稽古をするから

 

初めて組む相手は、年齢、性別、職業、国籍も違う。

相手が、大企業の社長さんだとしても、

同じ白い道着を着ていたら、同じ修行者だ。

最初から、無駄な遠慮をせず、だれが相手でも敬い

積極的に理解しようとすることで、合気道は上達してくる。

 

また、同じ相手と組む時も、1回目より、

より理解できるようになるし、

技の効きやすくなることが分かると思う。

 

繰り返し行っていけば、

相手と調和し、

全ての技が型通り上手くいくようになる。

 

※追記

道場に自閉症の方がいた。

なかなか会話ができず、

30年間生きてきて、

バイトをしたこともないという方だった。

 

毎日、道場にきて、稽古をし、

相手に触れることで、どんどん心を開き、

明るくなっていった。

今では、フルタイムの正社員として働いている。