相手に馬鹿にされたり、
見下されたりしたら、誰だって腹が立つことでしょう。
また、相手を憎んでしまうこともあるかも知れません。
誰しもコンプレックスはあり、
若い時はそこを馬鹿にされたりすると、
正常な状態ではいれないことが多い。
しかし、合気道をしていると、
相手を憎むとか、倒すとかそういう邪心が
なくなってくる。
合気道は和の武道。
他人に悪口を言われても動じない。
また、自分も心を取り乱さず、
常に素直な心でいることが大事です。
常に相手を許すような、
合気道の心が身についていれば、
達観し、
些細なことのように思えてくるでしょう。
下記、塩田剛三の合気道人生より
時には弱い者が強い者に
いじめられている場合に出会ったり、
正義に反する行為をしている者を見掛けたり、
自分の身が危険にさらされる場面に 遭遇することがないとはいえま
せん。
その時は自分の習得した合気道を用いて
相手を制することも起こり
得ましょうが、 いかなる場合でも、
相手をにくんでカッカしないことです。
そうなると合気道で
大切な素直な心が失われ、
技は乱れ、
思わぬ不覚をとったり、 また逆に限度を超えて過剰防衛になったりして、
相手を不幸にするとともに、 自らにも不幸を招きます。
合気道は和の武道であることを
常に忘れないことです。
「私は身長が一メートル五十四、
体重は四五キロぐらいの小柄な男なので、
よくけんかを売られたり、 つっかかって来られたりしました。
その時はできるだけ笑って
避けるようにしているのですが、
どうしても払いのけなければならない時もありました。
戦後の成人男性の平均身長が161.5cmなので、
また、武道をしていると言ったら、
周りの武道経験者が
馬鹿にすることも分かりますし、
からかわれても、どんな時でも、
平常心を失わなかったので、
ありませんでした。